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  • 交通事故によるケガで来院される方の中で一番多い事故のタイプが追突事故です。そしてその際に出てくる症状として最も注意しなければならないのが、むちうちです。追突事故は走行中、もしくは停車中に後方より車がぶつかる事故で、そのとき、腰や背中の部分はシートによって守られますが、後方から受ける衝撃によって体幹部が前方に押し出され、後頭部がヘッドカバーにぶつかりその反動で首が前に押し出されます。頭が振り子のように動かされた結果、首を痛めてしまいむちうちが起こってしまうのです。むちうちは首の捻挫で、交通事故によるケガの中で最も後遺症が多い症状です。

追突事故のパターン

追突事故のパターンについてまとめました。

対自動車

当事者同士が同じ方向に進んでいたときに起きる事故は、追突、追越し、追抜時衝突があります。そしてその60%を占めているのが追突事故です。そのため、追突事故によるむちうちも交通事故によるケガの症状の中で高い割合を占めているのです。その他の例として、路地からの飛び出し事故、交差点の左折・右折時の側方からの衝突事故、出会い頭での前方からの衝突による事故が挙げられます。後方、側方、前方からと、どの方向から衝突されたかによって体の衝撃箇所が異なり、またケガの程度も変わってきます。

対バイク

バイクは自動車に比べて車体が小さいため衝撃を受けやすく、事故が起きれば、道路や相手の車体などに直接身体が接触するので、自動車の運転者よりも重篤になるケースが多いです。バイク特有の事故として挙げられるのは、交差点における先行する自動車によるバイクの巻き込み事故です。巻き込み事故とは、自動車が左折する際に、後ろから直進して来たバイクを巻き込んでしまうことによって起きる事故です。バイクは自動車と違い、身を守るものはヘルメットのみで身体全体を守る車体がないので、事故を起こした際には身体の衝撃も強く、打撲や擦過傷を負いやすいです。ひどい場合は骨折や脱臼を伴うこともあります。

対自転車

自転車には、自動車のような免許制度がないため、18歳以下の児童や高齢者なども運転できますが、突発的な動作ができずに予測不可能な行動をとった結果、事故が起きてしまったということがあります。例として、交差点で車が左折しようとして自転車を巻き込んでしまう巻き込み事故、自動車のドア開放時に後方より自転車がぶつかってきてしまうドア開放事故、車道を走る自転車(ふらふら走行、進路変更)の追い抜き時の追突事故や、自転車が車にぶつかってきた場合の事故などが挙げられます。また、飛び出しによる児童との接触事故も多いです。自転車の交通事故は、転倒して地面と衝突してしまい打撲を負ったり、重症な場合は、骨折や頭部損傷を負ったりと重篤になるケースもあります。