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交通事故の保証(補償)

交通事故の保証(補償)

交通事故の保証についてご紹介いたします。

  • 交通事故の保証(補償)は、加害者の自賠責保険と任意保険、被害者自身の保険が関わる複雑な内容です。事故の種類、加害者の保険加入状況、被害者の保険内容により異なる補償を受けることができます。事故に遭った場合は、事故後に保険会社としっかりと連絡を取り、必要な手続きを行うことが重要です。また、自己負担を避けるために弁護士特約などの利用を検討するのも一つの方法です。

交通事故の保証

交通事故の保証(補償)には、加害者の保険や被害者自身の保険が関わります。事故の状況によって異なりますが、交通事故における保証の内容は主に以下のようになります。

自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)

自賠責保険は、日本で自動車を運転する際に法律で加入が義務づけられている保険です。この保険は、交通事故で発生した人的被害(ケガや死亡)に対する基本的な補償を提供します。

対象範囲:
ケガ: 交通事故でケガをした場合、治療費や通院費用などが補償されます。
死亡: 交通事故によって死亡した場合、遺族に対して補償が支払われます。
後遺症: 交通事故により後遺症が残った場合、後遺障害等級に応じた補償が支払われます。
補償金額(2024年現在):
ケガ: 治療費や慰謝料などは、上限が設定されています。治療費は実費を補償し、慰謝料は後遺症の等級によって金額が変動します。
死亡: 死亡した場合の補償金は、定められた基準に基づいて支払われます(通常、数千万円規模)。
後遺障害: 後遺障害等級に応じた賠償金が支払われます。最も重い等級で最大4,000万円程度が補償されることもあります。
自賠責保険は加害者が加入しているもので、交通事故の被害者が直接利用することになります。ただし、保証金額には上限があり、これを超える部分は次の保険で補償されます。

任意保険(自動車保険)

任意保険は、自賠責保険では補償しきれない部分をカバーするための保険で、運転者が任意で加入する保険です。自賠責保険の補償額を超える部分について、任意保険が支払われます。

主な補償内容:
対人賠償保険: 他人を死亡またはケガさせた場合の賠償金が補償されます。自賠責保険ではカバーしきれない治療費や慰謝料、逸失利益なども補償されます。
対物賠償保険: 他人の車や物を壊した場合の賠償金を補償します。事故で他人の財物を破損した場合に適用されます。
車両保険: 自分の車が損害を受けた場合、修理費用や車両の買い替え費用を補償します。事故の過失割合に応じて支払われます。
人身傷害保険: 自分や同乗者が事故でケガをした場合に治療費や慰謝料を補償します。加害者の保険に関係なく補償を受けられるため、非常に重要な保険です。
無保険車傷害保険: 加害者が保険に加入していない、もしくは保険金額が足りない場合に自分の保険で補償を受けることができます。
補償金額:
任意保険の補償金額は保険契約の内容によって異なり、無制限の賠償責任を負うものもあります。また、特定の項目(死亡、後遺症、ケガなど)に関しては契約内容により数千万円、あるいはそれ以上の保証を受けられる場合もあります。

加害者からの補償(加害者責任)

交通事故の加害者は、基本的に法律で被害者に対して賠償責任を負います。加害者が任意保険に加入していない、または自賠責保険だけでは賠償が足りない場合、加害者自身が補償責任を負うことになります。

加害者責任に基づく補償項目:
治療費: 被害者の医療費、入院費用、通院費用
慰謝料: ケガや精神的苦痛に対する賠償
逸失利益: 事故によって仕事を休むことになった場合の収入損失分
後遺障害: 後遺症に対する賠償金
死亡慰謝料: 亡くなった場合の遺族に対する補償

被害者請求(自賠責保険)

交通事故後、治療が終了した後も、痛みやしびれ、動きづらさなどの後遺症が残ることがあります。後遺症が残ると、医師と相談のうえ、必要に応じてリハビリや再治療を続けることになります。後遺症に対する治療は通常、数ヶ月から数年単位で行われます自賠責保険において、加害者が治療費などを直接支払わない場合、被害者が自賠責保険に対して直接請求を行うことができます。保険会社が審査のうえ、支払金額が決定されます。

健康保険の利用

交通事故の場合、通常、加害者の保険を使って治療費が賄われますが、場合によっては自身の健康保険を利用して治療を受けることもできます。健康保険を使用した場合、後に自賠責保険や任意保険から返金を受けることが可能です。

弁護士特約

交通事故での補償が複雑になった場合、弁護士を通じて交渉を行うことができます。多くの人身傷害保険には「弁護士特約」が含まれており、弁護士費用が補償されます。これを利用することで、賠償金額を増やす可能性があります。

無保険車やひき逃げの場合

加害者が無保険だったり、ひき逃げ事故の場合、被害者が自身の保険を使って補償を受けることになります。無保険車傷害保険などが適用されることがあります。